健康・病気

虫歯の原因を知って赤ちゃんの歯を予防しよう!

 虫歯は酸によって歯が溶ける病気です。“毎日歯磨きを一生懸命していれば、虫歯は防げる”という常識は現在では正しくないことが分かっています。虫歯は時として他の病気の原因にもなります。虫歯を予防し、歯とお口の健康を守っていきましょう。

虫歯の原因4大要素

 虫歯の原因には3つの要素+時間の経過があります。
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原因その1 細菌(ミュータンス菌)

球状の菌で、歯垢(プラーク)となって歯の表面に付着し、糖質から酸を作り出します。その酸が、歯の成分であるカルシウムやリンを溶かして歯をもろく、スカスカにしてしまいます。(脱灰)

原因その2 糖質

食べ物に含まれている糖質(特に砂糖)は、ミュータンス菌が酸をつくる材料です。歯の表面が酸にさらされる時間が長いと虫歯になりやすくなります。

原因その3 歯の質

エナメルや象牙質の状況によって虫歯になりやすい人がいます。丈夫な歯を育てるためには、カルシウム、リン、ビタミンA,C,Dなどの栄養素が必要です。

虫歯は時間とともに進行

 虫歯は時間とともに進行します。まだ痛みなどの自覚症状がなく、歯に穴があいていない場合はセルフケアで修復ができます。

人の唾液はカルシウムやリン酸を含んでいるため、脱灰された歯を修復します。(再石灰化)また、唾液は酸を中性に近づけることで歯を守ります。

 ひとたび虫歯になると、自然に回復することはありません。歯の穴を埋める歯科治療が必要です。虫歯が進行すると歯の神経まで細菌が達し、さらに歯の根元まで細菌が達すると歯肉から膿が出ることもあります。

虫歯の放置で頭痛がするのは危険

虫歯を放置するとやがて虫歯菌が神経まで進行して血管に入り、血流にのって全身に運ばれます。

菌が脳に達した時は脳炎を発症します。末期の虫歯で頭にひどい痛みがある場合は、すぐに脳神経外科に行く必要があります。

 また、虫歯になると、痛みのない部分で噛もうとして左右のかみ合わせが悪くなり、食事のたびに顎の関節に余分な力が入ってしまいます。

それが長く続くと、思うように口が開かない、顎が痛い、つらい頭痛がするといった「顎関節症」の発症に至ることがあります。元凶の虫歯を治すことが大事です。

虫歯で口が臭くなるのはなぜ?

口臭の原因の80%は口の中にあり、虫歯もそのひとつです。歯を磨いているのに口臭がするのは5つの要素が考えられます。

  1. 歯が溶けて穴が開き、発酵している
  2. 差歯の中で気が付かないうちに虫歯が進行し、歯が腐っている
  3. 歯の神経が腐っている
  4. 歯の根の先から膿が出ている
  5. 歯茎が腫れ、出血している

 口臭でまわりの人に不快感を与えないように気を付けましょう。

赤ちゃんや幼児を虫歯にさせないためには

 生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯の原因菌は存在しません。

両親や祖父母など、身近な大人が噛んだ食べ物を与えたり、キスや頬ずりなどのスキンシップで、大人の唾液から赤ちゃんに感染します。

特に、生後1歳6か月から2歳6か月の間に最も感染しやすいと言われています。両親や身近な大人は常に口の中を清潔にし、虫歯の治療をしておくことが大切です。

乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄くて柔らかく、酸に弱いという特徴があります。

生後半年頃、前歯が生え始めたら授乳や離乳食の後に濡らしたガーゼや綿棒で汚れをふき取ります。

歯が4本生えてきたら歯ブラシを使った歯磨きをスタートさせ、砂糖の摂取を制限しましょう。

乳歯の健康を守ることが、のちに生えてくる永久歯の健全な発達や歯並び、かみ合わせの鍵になります。

赤ちゃんや小さな子どもの虫歯を予防するには、保護者がきちんとケアし、ほめ上手になって歯磨きの習慣をつけさることです。

ひとたびミュータンス菌が口の中に入ると、その後も虫歯になりやすい体質になります。

「子どもの口の中を見ると家庭の様子がわかる」といわれるように、家庭の生活習慣と両親の口腔内環境は驚くほど子どもに反映されます。

歯が生え始めたその時から正しい虫歯予防をして、歯とお口の健康を守っていきましょう。